「双子を妊娠した時って、最初から双子って診断されるの?」
「双子を妊娠した時のつわりは、めちゃめちゃ辛いって本当?」
・・・一卵性双生児を出産した私は、こういう内容の質問を今でも聞かれます。
双子って、何だか興味が湧いてしまいますよね。
双子っていいなぁ・・・そんな風に思っている方が、ついつい素朴な疑問を持ってしまう、双子妊娠の初期について書きたいと思います。
妊娠初期っていつ?
基本的な事ですが、妊娠初期とは、妊娠0~15週の事を言います。
(もしくは、妊娠1~4ヶ月を言います。)
ちなみに、妊娠中期&後期は、下記の通りです。
妊娠中期:妊娠16~27週(5~7ヶ月)
妊娠後期:妊娠28~39週(8~10ヶ月)
妊娠0~3週までの、妊娠1ヶ月については、一般的に妊娠に気付く女性は、ほとんどいないそうです。
双子って、いつ判明するの?
「妊娠したかな?」と思って産婦人科を受診した際、妊娠は判明しても、同時に「双子です」と診断される事は、ほとんどないと言っていいでしょう。
最初は、胎嚢(※1)がとても小さくて、心拍(つまり心臓)が2つあるのかどうかは、エコーでの確認が難しいからです。
赤ちゃんを包んでいる袋の事です。
妊娠4~5週頃に確認出来るようになります。
個人差はありますが、一般的に6~8週頃に、双子だと判明する事が多いようです。
一卵性と二卵性では、双子発覚の時期が違う?
一卵性と二卵性では、双子と判明する時期に、少々差が出るようです。
それは、胎嚢の数が違うからです。
妊娠6~7週のお腹をエコーで見ると、下記のように見えます。
- 一卵性双生児
- 二卵性双生児
胎嚢が1つあり、その袋の中に、心臓が2つピコピコ動いている
胎嚢が2つあり、それぞれの袋の中に、心臓が1つずつピコピコ動いている
このように、胎嚢の数が分かりやすい二卵性の方が、双子と判明する時期が早いと言われています。
また、一卵性の場合、角度によっては、心拍が1つしか見えない事もあり、妊娠4ヶ月になってから、双子だと分かったママもいます。
こうして、妊娠が判明した後、何度目かの診察で「双子です」と、医師から突然告げられる事が多いので、双子ママにとっては、まさにサプライズです。
本当に本当に、ビックリ仰天しますよ。
双子妊娠の初期症状について
個人差はありますが、双子妊娠の初期症状は、下記のようになります。
- つわり
- 嗜好の変化
- 頭痛や微熱(風邪のような症状)
- 精神的に不安定になる
- 眠気と倦怠感
- 匂いに敏感になる
- 音に敏感になる
- 頻尿、便秘、下痢
- 胸が張る
- 腹痛
- 下半身の痛み(下腹部や足の付け根等)
症状の種類は沢山ありますが、どんな症状が出るのかは、人それぞれです。
通常の妊婦さんと同様の症状かと思われます。ただし、双子妊娠の場合は、この症状がかなり重くなる事があります。
双子のつわりって、やっぱりひどいの?
個人差はありますが、双子のつわりは、単胎妊娠の場合よりも重くなる事が多いと思われます。
私が知っている限り「つわりは軽かった」と言う双子ママはいません。
その理由として、様々な説があります。
ホルモンの影響説
赤ちゃんが育つ胎盤を形成する際、女性ホルモンが大量に分泌されます。
女性ホルモンの中でも、黄体ホルモン(※2)が、つわりに関係していると言われます。
※2黄体ホルモン
プロゲステロンとも言われます。
分泌がある時期を黄体期と言われ、腹痛・腰痛・腹痛が起きたり、精神的に不安定になったり、吹き出物が出る事があります。
双子の場合、大きな胎盤を1つ作ったり、2つの胎盤を作ったりします。
その結果、女性ホルモンの量も大幅に増えて、つわりが余計にひどくなると考えられるのです。
遺伝子の影響説
他人の遺伝子が体内に入る事により、拒否反応をが生じる事を言います。
そして、全く異なるものを排出しようとするのです。
その結果、わざと、つわりをひどくさせて、栄養失調に陥らせようという狙いが考えられます。
双子の場合、拒否反応も更に大きくなると考えられます。つわりも、一層ひどくなる事が、予想出来るのです。
防衛反応
母体と胎児を毒物(腐った食べ物、ゴミ、煙、ガス等の有害な物)から守る為に、匂いに過剰敏感になったり、体内に入れないように吐き気を 強くしたりすると言われています。
双子の場合は、更に過剰反応する可能性があり、つわりがひどくなる要因と考えられます。
また、双子妊娠という事で、不安な気持ちになる事が多く、精神面のストレスから、つわりが悪化してしまうケースもあります。
なるべくストレスをためないように、穏やかに過ごす事が大切です。
「つわりは気持ち次第だ」と豪語する方がいらっしゃいますが・・・そんなに簡単に治まるものではありません。
つわりがつらい時ほど、周囲の方々の理解やフォローが必要です。
ちなみに、つわりがひどい時期は、個人差がありますが、妊娠5~7週と言われています。
双子妊娠初期のトラブル
双子ママの身体には、2倍の栄養が必要になり、母体に大変な負担がかかります。
双子妊娠には、安定期がないものと考えて、日頃から安静と休養を心がけましょう。
妊娠初期に起きやすいトラブルは、下記の通りです。体調で、何か不安な事があれば、すぐに主治医に相談しましょう。
貧血
双子妊娠の場合は、全体の約40%にみられます。
母体の血液量が、単胎妊娠時よりも相当量多くなります。
その結果、血液が薄くなり、貧血が起こりやすくなるのです。
鉄分を含む食品(大豆・ひじき・ほうれん草・あさり等)を摂取しましょう。
バニシングツイン
双子のうちの1人が、早期の段階で流産してしまうことです。
流産した方の赤ちゃんは、子宮内に吸収される為、処置の必要はなく、もう1人の赤ちゃんへの影響はありません。
子宮内からバニシング(消失)したように見える為、この名称がついています。
結果として、単胎妊娠となります。
切迫流産
切迫流産は、流産の一歩手前の状態です。
初期に起こりやすく、絶対安静となり、入院する事もあります。
出血や下腹部の痛みがあれば、要注意です。
最後に
色々と書いてきましたが、双子ママも単胎ママも、初期症状の内容は、ほとんど同じだと思います。
ただし、リスクの高さや、症状の重さは、圧倒的に双子ママの方が勝ってしまうのです。
妊娠初期には、重いつわりでフラフラになります。それでも、必死に毎日を過ごさなくてはなりません。
上にお子さんがいたり、お仕事を持つママにとっては、苦難の道のりです。その結果、ストレスも高くなり、心身が不安的になる双子ママもいます。
でも、双子ママには、知っておいてほしいのです。お腹の中で、赤ちゃん達も一緒に頑張っています。
特に、妊娠初期は、赤ちゃん達は、必死に生きようと努力しています。
自分の為にも、大切な2人の赤ちゃんの為にも、どうか身体を大事にして、可愛い双子達に会えるその日まで、心穏やかに過ごしてください。