「足を洗って真っ当に生きろよ!」刑事ドラマでよく耳にするセリフですよね。
この「足を洗う」という慣用句。

何か悪いことをやめる意味にばかり使われている気がしませんか?
「心機一転」して転職しようとしているときなどに使うと間違いなのかな?と、気になってしまいました。

気になったなら、やはり調べてみないと!
そういったわけで、今回は「足を洗う」の意味や語源・使い方を紹介していきます。

一緒に見ていきましょね。


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足を洗う意味・読み方

 
「足を洗う」は「あしをあらう」と読みます。

意味は悪事・悪行をやめて正業につく。堅気になること。
現在はそれが転じて、職業や商売をかえる場合にも使われています。

足を洗うの語源

「足を洗う」の語源をたどると仏教にたどりつきます。

昔の僧は裸足で一日中托鉢(たくはつ 裸足で経文を唱えながら家々をまわり施し(ほどこし)を受ける。
修行のひとつ)に行っていました。その托鉢から帰ると、もちろん足はドロドロです。
その泥や汚れを洗い清めた後に次ぎの修行に入ったことからきています。

この泥や汚れは俗世間の煩悩や欲すなわち「俗世間の汚れ」に見立てられていたので、この足を洗い清める行いが汚れた俗世間から抜け出すことを表すことと比喩され、次第に悪い事をやめるという意味の言葉になりました。

そこからさらに意味が転じ、現代では良い悪いに関係なく何かをやめるというふうに使われているのです。

また、別の説では江戸時代の遊女が廓(くるわ 遊郭)から出るときに足を洗って身を清めた習慣から
きているといわれています。

遊女が生きて廓を出られるのは、決まっている年季(ねんき)が明けたときか誰かに身請けされた時だけです。

遊女という仕事をやめる時に足を洗い身を清めていたということから、何かをやめることを「足を洗う」と言われるようになったというものです。

何かをやめるという事は、進んできた道をかえるということです。

汚れた世界に立っている・汚れた世界の道を進んでいるのも「足」それから抜け出すために「足」を清め新しい道を進んでいくための「足」にしているんですね。


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足を洗うの使い方・例文

意味や語源がわかったところで次は例文を用いながら使い方をみていきましょう。

・やっとニートから足を洗って定職に就いた。
・子どもが産まれたのを期に賭け事から足を洗うことにした。
・悪いことだとわかっているのに詐欺から足が洗えずにいる。
・悪事から足を洗って真面目に生きよう。
・今度こそブラックといわれるこの業界から足を洗ってやるんだ。

一般に悪いことをやめる場合に使われることが多いのですが、職業や商売を辞める場合にも使われます。

辞めるだけでは生活ができなくなります。そうなると自然に新しいことをはじめるよううになりますよね。

そのためには覚悟がいりますから、気合を入れる意味もこめて「足を洗う」を使っているんですね。

まとめ

「足を洗う」を学んだのですからいろんなものを洗ってしまう慣用句やことわざをご紹介しましょう。

・芋を洗うよう(人が大勢集まって混雑していること。
  夏休み中のプールはまるで芋を洗うような状態だ。
・首を洗う(覚悟しておけ!覚えておけ!といった意味。けんかのときなどによく使われる)
  首を洗って待っておけよ。
・血で皿を洗う(肉親同士での争い)
  遺産相続で血で皿を洗う事態になった。
・赤貧(せきひん)洗うが如(ごと)し(あまりにも貧しく何もない状態)
  彼の生活はまさに赤貧洗うが如しだ。
・耳を洗う(世間の汚れたことを聞いた耳を洗い清める)
  最近のニュースは耳を洗いたくなるものばかりだ。

「洗う」だけでもいろんなものがありますね。

では、次は「足」をつかう慣用句やことわざを紹介しますね。


・足がつく(犯人や行方不明者の身元や行方がわかる)
  ・現場に残された指紋から犯人の足がついた。
・足が出る(予算オーバー)
  ・今日の買い物は足が出てしまった。
・足が棒になる(足が疲れはてる様子)
  今日は足が棒になるほど歩きまわったよ。
・足で稼ぐ(現地を実際に訪れて何かをする)
  顧客情報は足で稼ぐものだ。
・足を踏み入れる(ある場所・世界に入る)
  彼女は小さいころから憧れていた芸能界に、とうとう足を踏み入れた。

どうでしょうか。ここまで「足」を使った例文をみて何か気がつきましたか?

そう、何かを「はじめる」感じがする慣用句がありましたね。

そうです。最後の「足を踏み入れる」です。

しかし、残念ながらこの慣用句は「今まで関係がなかった世界と関わりをもつ」という意味をもっています。

「何かはじ始める」という意味ではありません。

誤用してしまいそうな慣用句ですので注意してくださいね。

似て非なるものがとても多い慣用句。
しっかり学んでスマートに使いこなせれば素敵な大人間違いなし!ですよ。

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